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2017年9月28日 (木)

寄稿:牧志駅前将棋クラブの思い出とお別れ会・前編

お仕事で沖縄へいらしたK倉さんから、牧志駅前将棋クラブで過ごした思い出と感謝の寄稿を頂きました。2回に分けて掲載します。

 

9月18日の敬老の日に、牧志駅前将棋クラブを借り切って、私のお別れ会&記念大会が行われました。研修で10カ月ほど沖縄にいただけの私を、このような形で温かく送り出してくれたクラブの常連の方々と、快く場所を提供してくれた席主さんに、あらためて感謝します。

それにしても、将棋を通じてこれほどたくさんの人たちと交流し、お別れ会を開いてもらうことになるなんて、沖縄に来たばかりの私には、想像もできなかった。

初めて訪れたのは、今年の1月。東京から那覇にやってきて、まだ2週間もしない頃だった。真冬だというのに、半袖で過ごせて、なんだったらかき氷が欲しくなるくらい温暖な気候に驚いたものだ(今年の沖縄の冬は特別暖かったらしい)。

将棋ファンの性というかなんというか、つい思い立って、ネットで沖縄の将棋大会の日程を調べた。そうすると、とあるブログに沖縄の将棋情報がまとめられており、次の大会が迫っていることが分かった。私は、そこに紹介されていた「牧志駅前将棋クラブ」というところへ練習と大会前の情報収集を兼ねて行ってみることにした。

初めて訪れたその場所は、こぢんまりとしていて、人はあんまりいなかったが、みんなとにかく楽しそうに将棋を指していた。席主の比嘉さんは、いかにも人が好さそうで、将棋が好きで好きでたまらないという感じがした。なにより、そこは席料が安かった。ここにはまた来るかもなあと思った(実際、毎週のように通った)。

そこで、私はある少年と出会った。第一印象は「ちっちゃいな」だった。お父さんに連れられてやってきたS瑛くん。彼が沖縄県史上最年少三段とは知る由もなかった。私は彼に三連敗を喫した。強い。年齢を聞いて驚いた。8歳の小学2年生だった。大した才能だ。将来、「彼に勝ったことがある」ということを、東京の棋友に自慢できる日が来るのかも知れない。これからどんどん強くなっていくだろうから、大幅に負け越しはしたけれど、それなりにいい勝負を展開できたことは、とても楽しかったし、幸せなことだと思う。いい時に沖縄に来たものだ。

その後も、色んな人と出会った。

いつもジャージ姿で、高校生と間違われるT久地くん。実際は,私の一つ下で,棋力も一番近いような気がする。彼の手厚い将棋には手を焼かされた。団体戦で足を引っ張ってしまって申し訳なかった。

大会ではあまり見かけなかったけど,道場では毎週のように顔を合わせたU原さん。いつも人の指し手に感心しているけど、ノータイムで最善手を指してきたりするからあれは半分嘘だと思う。こちらが悪手を指してもまずは感心するスタイル。盤外戦術だとしたら恐ろしい人だ(笑)。

私が牧志将棋クラブを訪れたきっかけであるブログの管理人のずーさん。あの方が情報発信しなければ一般の方が大会の日時や場所を知ることはまずできないので、沖縄の将棋界に非常に貢献されている方だ。

変態将棋のH川さん。私のA級優勝を阻んだ因縁の相手である。不思議なことに、私の記憶では大会で2連敗してから1度しか負けていない。

私がA級で優勝した時に予選リーグと準決勝で当たったA部さん。準決勝は必敗の将棋で、これしかないという筋で逆転勝ちしたので思い出深い。A級2回準優勝で三段の資格を得ながら、実力が伴わないと言って昇段を固辞したり、実に信念の人である。

最近、牧志将棋クラブに顔を出すようになったT慶次さん。毎週金曜日に行われている三段どうしのリーグ戦で勝率9割に迫る勢いで、好調である。

この地で将棋を通じて出会ったすべての人に感謝したい。

 

つづく

 

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画像は個人の顔の判別が出来ないくらいまで画質を落としています。関係者の皆様、どうぞご了承下さい。

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