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2018年2月21日 (水)

人工知能の「最適解」と人間の選択

羽生善治共著の「人工知能の核心」に続きNHKスペシャル取材班が手がけた第二弾の『人工知能の「最適解」と人間の選択』(NHK出版)を読了しました。

本書のタイトルの「最適解」という言葉は、複数ある答えのうち、最も目的に見合ったものという意味で使用されており、人工知能は正しい目的とデータを与えれば、「最適解」を提示するということです。

本書では、人工知能はすでにゲームのレベルを超えて実用化されており、現実の世界でどのように使われて、どのような問題が生じているかを現地レポートやさまざまな関係者のインタビューを基に紹介されています。ぷりうすのブログですので、将棋に絞ってレビューします。

将棋に関しては、今回は天彦名人とポナンザが対戦した電王戦2番勝負を取り上げていました。また羽生さんがそれをどう見たかを紹介しつつ、人工知能の現状と未来を解説した内容になっています。

天彦名人は「対局中、自分の眠っていた能力が目覚めるのを感じ、とても楽しかった。将棋にはまだ自分の知らない宇宙が広がっていることを知った」と発言をしており、人間と人工知能が競争するという単純な図式ではなく、人工知能を使うことで人間はさらに可能性を広げられるのではないかと前向きに感想を語っています。

ソフトの手が神の手だと比喩的によく使われるようになり、将棋の世界でも棋士達が人工知能を教師のような存在として認めているようになっていますが、これは神がつくったものではありません。ソフトの出す答えは、あくまで「最適解」であり、「正解」ではありません。今後は人間の手を離れてソフトはどこまでも進化していくのでしょうから、人間がそれについていくことが出来るのか、かえって振り回されるだけにならないかと興味は尽きません。

棋士達にソフトがどのようなインパクトを与え、将棋界がどう変わっていくのかを含めて今後も目が離せません。

 

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