2018年・アマ竜王戦・沖縄県大会に参加しました・後編
今大会の代表選抜クラスでは、小学5年生のAクン(四段)の勝ちっぷりが印象的でした。五段相手に臆することなく勝ち続け、あれよあれよと準決勝戦へ駒を進めました。前回大会のSクンに続き、このところの小学生の活躍には目を見張るものがあります。
準決勝戦の相手は、昨年、中学校選抜大会の県代表になったYクン(中3・五段)。2人の戦いは相横歩取り。30手くらいまでほぼノータイムで進んでいき、見ているこちらはなにがなんだか分かりません。ここまで定跡手順なのでしょうね。ここでやっと手が止まる場面が出てきました。
ぷりうすは居飛車党ではありませんが、横歩取りには関心があります。押したり引いたりの中盤の駆け引きのない、大駒を捌いたら、あっという間に終盤戦へ突入するスリリング。まさに時間の少ない大会向けの戦法だと思うのです。名著の誉れ高い「横歩取りは生きている/沢田多喜男」を本棚から引っ張り出して読んでいます。この本では、どのように研究が進み、技術がどう進歩していったのかを分かりやすく解説しています。目のくらむ激しい手順に酔いしれることができます。余談はこれくらいにして、そろそろ本題に戻りましょう。
63手目あたりから先手の攻め込みが始まりました。80手目の△5三玉に、Aクンの放った気づきにくい一手は?
解答は▲6四銀。6二玉なら▲5ニ龍以下詰み。仕方なく△同玉と取りますが、ここからはAクンの勝勢の将棋です。99手まで先手の勝ち。見応えありました。お二方お疲れ様でした。
Aクンはこの激闘を制して決勝戦へ進みました。そこで待っていたのは、県将棋界の横綱のNさん。彼は先日の支部名人戦の西日本大会で優勝したばかりです。さらに今年行われた代表派遣のある県予選すべてに優勝しています(現在、絶好調ですね)。結局、Aクンの一般大会初優勝の夢は叶いませんでしたが、今日の成績が認められて、五段の認定を受けました。おめでとう!
最近、若手が急激に伸びています。誰がNさんを倒すのかと益々興味が尽きません。
各クラスの表彰も始まり、大会もそろそろエンディングを迎えました。片づけも始まり、いつもなら選手や関係者も少なくなる時間なのですが、本日は、そのまま会場に残る方が多かったです。将棋が好きで好きでたまらない、まだ帰るには名残惜しく余韻に浸っている様子でした。
皆の注目を集めた決勝戦
おわり
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コメント
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こんにちは。
A君も強くなりましたね。凄い!
そういえばS級優勝のH君は僕と決勝戦やった子でしょうか?
そうなら子供の成長は恐ろしいですね。(何回も言ってますが。)
おじさんの私はあれから進歩なしです(泣)
投稿: Kondou | 2018年5月 4日 (金) 11時57分
Hクンはそうでしたね。お母さんがとても喜んでいました。
ほんと子供達の成長は早くて驚くばかりです。
そのまま伸びてほしい。
投稿: ぷりうす | 2018年5月 4日 (金) 15時11分