寄稿：第４２回西日本久留米王位戦に出場しました・大会奮闘編

翌日９時半に一回戦開始となりました。私はシードでしたのでゆっくり観戦していました。もちろん、勝った方が私と当たるカードも。結果、初戦はＮ県代表になりました。
振り駒で先手を引き当て、得意の角換わりに誘導しました。慣れた形で、少しホッとしました。相手の仕掛けにカウンターする得意技が決まり、初戦を突破しました。

三回戦はＫ県代表と。力戦形から有利に進めましたが、相手の追い込みに受け間違え、人生初(？)の相入玉の点数勝負へ。先に入玉した私が相手陣の駒を取りまくり、点数的に見込みがなくなったところで相手が投了し、異例の２時間弱の大熱戦になりました。やはり派遣大会だと、簡単には勝たせてくれません。こうして準決勝へ駒を進めましたが、すでにかなり体力を消耗してました。

準決勝戦はＭ県代表のＳ君でした。去年、彼は準優勝しています。この将棋は作戦負けからジリジリ差を広げられ、さらに持ち時間でも差をつけられる苦しい展開でした。それでも「頭金まで投げない」と決めていました。時間に追われて相手が寄せ間違い、私にチャンスが巡りました。しかし彼の再度の猛攻に対して、今度は私のほうが玉を逃げ間違えて、負けになりました。

負けを悟った時、いろんな想いが頭をよぎりました。頑張ってくださいとエールを送ってくれた沖縄の方々や私を応援してくれた他県代表選手の方々への感謝。更には二年前の二の舞かと...。しかし、逆転を目指す自分はもうそこにはいませんでした。
必死をかけられた局面で投了を告げました。短い感想戦の後Ｓ君に「頑張って優勝して」とエールを送って、私の大会は終了となりました。（つづく）