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2020年4月11日 (土)

寄稿:行き詰まったら、羽生先生の「上達するヒント」を読もう

「ぷりうすさん、最近書かれませんね」というご心配のメールとともに書評を頂戴しました。私は元気です。どなたか存じ上げませんが、寄稿して頂き、ありがとうございます。

 

応援さん:

新型コロナの影響で、自宅でネット将棋をすることが増えた方も多いのではないでしょうか。私もそのひとり。思うように勝てないと、悔しくなってもう一局、もう一局と指しているうちに、レートがかなり下がってしまいました。

この悪循環から抜け出すために、何か棋書を読もうと本棚へ。級位者の頃に読んで以来の、羽生先生の「上達するヒント(浅川書房)」がそこにありました。懐かしいなと手に取ってパラパラめくっていると、レベルの高さに驚きました。そこには、有段者の人が当たり前のように考えていることが、きちんと言語化されていたのです。

全13章ぞれぞれにテーマがあり、アマチュアの実戦を例にとって、羽生先生がそれらの棋譜を解説します。一局の流れがあり、それとともに解説があるので、かなり読みやすいです。読み進めていると、私が級位者の頃にきちんとこの本を理解できていたかどうか怪しく感じました。あの頃は、実践例の棋譜を追いかけることに終始していた気がします。

この本で一番大事なところは、実践例の棋譜を追うことではなく、羽生先生の言葉にあります。以下に一例をあげます。

「一口に構想を立てるといっても、状況に応じて、理にかなった構想を立てることが大切です。この対局では、二人とも何かしらの構想を持って指しているように見えますが、その方向性を間違えると状況はよくならないのです」(P38)

このような、将棋を指す上で大事な指針がたくさんあります。何となく指すのではなく、きちんとした方針、大局観に沿って指し手を決めてから指せると、上達するのだと改めて思いました。

私は、この本を再読することで、スランプを脱出できそうなので、またネット将棋を頑張ります。悩める方は、この本を読んでみてくださいね。

 

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