書籍・雑誌

2017年4月14日 (金)

将棋沖縄リーグ記録集完成しました!

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平成28年に宜野湾将棋道場が主催して行われた第1期豊田杯将棋沖縄リーグの記録集がついに完成しました。
平成26年4月に照屋席主が宜野湾市に将棋道場を開いて今年で3周年を迎えましたが、その記念誌という位置づけになっております。

1年間を通して行われた本リーグ戦には総勢70人余の道場会員が参加し、大盛況のうちに閉幕しました(現在は第2期リーグ戦の真っ最中です)。
特に沖縄の若手や強豪達を集めたトップリーグのA級では見応えのある対局が繰り広げられました。その熱戦譜を盤上に並べることが会員の棋力向上につながるという考えと道場の歩みを残したいという思いから本誌を製作することになりました。

棋譜掲載だけでは味気ないので、A級選手の皆様に記憶に残る一局を選んで頂き、その自戦記を執筆して頂きました(級位者にも分かりやすいように技術解説しています)。また道場に通う子供達のインタビューも掲載しており、ここから未来のプロ棋士が誕生することを期待しています。

編集長を仰せつかっておよそ4ヶ月の作業はスムーズに進む時もあれば、トラブルが生じて大変な時期もありました。届いたばかりの本を手に取ってみるとこれまでの苦労が全て報われて、とても良い思い出になっています、笑。本誌の製作にあたりお世話になった皆様、ほんとうにありがとうございました!

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豊田杯A1リーグ表彰式に出席しました」も併せてお読み下さい。

2017年4月12日 (水)

人工知能の核心/羽生善治

一年前にNHKで放映された「天使か悪魔か 羽生善治 人工知能を探る」という番組がありました。あれはとてもおもしろかった。本書(人工知能の核心/羽生善治・NHK出版)はその番組の取材を通して羽生先生が学んだことや考えていることをまとめたものです。

人工知能というテクノロジーについて幅広く取り上げて分かりやすく丁寧に解説しており、さらに、これから起こりうる問題や今後の課題も提示するという、かなり密度の濃い内容になっています。
さて、この大作をどのようにまとめようかと付箋を貼りながら再読していましたが、アマゾンに本書を簡潔に要約した秀逸な投稿レビューを見つけました。どうぞ、そちらをご覧下さい、笑。

人工知能と将棋の関係では、「大量の情報を得ることに追われて、かえって自分の頭で課題を解決する時間がなくなっている」と羽生先生が懸念している箇所もありました。

最終章では「人工知能について知ることは、人間について深く知ることであるのかもしれません」と感想を述べており、将棋の強さだけを求めるのではなく、あらゆる知の領域に興味を持ってそれを追求する羽生善治という存在は、ほんとうに将棋界の宝だなあと思いました。

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2017年4月 6日 (木)

ひらけ駒!/南Q太

ひらけ駒!全8巻を読了しました。小学4年生の男子とその母親との将棋を通して展開される親子関係を描いた漫画です。これまでいくつも将棋漫画を読みましたが、本作品が一番気に入っています。
それは、漫画の主人公が将棋がとても強い宝クンではなくて、彼を励ましながら見守っているお母さんに設定されているからです。そのお母さんが、まるで今までのおれとそっくりな行動をしていたところに共感できるのです、笑。

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作者さんも息子さんが将棋を始めたことを機会にこの漫画を描き始めたそうです。将棋あるあるのネタがいくつも登場しており、将棋初心者ならではの思わず相づちを打ってしまう場面が多くて、とても楽しめる内容になっています。

また他の登場人物もきちんと個性豊かに描かれており、その振る舞いまでも注意深く観察しているからこそ描けたんだなあと感嘆するシーンがいくつも出てきます。漫画の中で起きた出来事というよりも、実際にこれまで目にしたことのあるいくつもの光景と重なります。こどもの将棋の世界ではよくある出来事をとても丁寧に扱っているからこそ、素晴らしい内容の作品になっていると思います。

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将棋を始めたお子さんに付き添う親御さんにはお勧めの漫画です。機会あればぜひお読み下さい。

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ただ残念なのは、第8巻までコミックが刊行されて以降、雑誌での連載が休止になっていることです。すでに8年も経っています。ネットからは休載に至った噂がいくつか拾えます。「また9巻でお会いできたらうれしいです」と作者あとがきがありますので、これを信じて、いつの日にか再開されることを願っています。ほんとうに素敵な将棋漫画なのです。

2017年3月17日 (金)

指に染み込ませたい極上手筋/畠山 鎮

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NHK将棋講座の付録「指に染み込ませたい極上手筋」の6冊分を製本しました。持ち歩いているうちに1冊が迷子になってしまった。やっとそれを見つけたので、だいぶ値は張るが、プロにお任せして製本させることにした。この付録にはそうするだけの価値があるものだと思っていたし、いつか畠山先生にお会いして揮毫と落款を頂いたら、世界にひとつだけの宝物になるよね、笑。

これらは2016年7月~12月まで半年にわたって連載された手筋についての技術書ですが、畠山七段は第1回目に次のように書いています。

「プロの視点から"プロの感覚"とか"プロなら一目"などの"棋士の感覚"を伝えたいと考えています。何気ない序盤にもプロの悩み、意識が込められています。それを感じ取ってお楽しみいただけたらと思います。」

本シリーズでは序盤・中盤・終盤における例題の局面図において、どう考えれば厳しい手を指すことができるのかを解説しています。さらにこのときプロは何を恐れ、何を理想とするのかという棋士の思想を伝えているところが、これまでの技術書とはひと味もふた味も異なる内容になっています。
寝転がって読まずに、盤と駒を用意して「指に染みこませ」ながら、一字一句、大切に読みたい本なのです。

(滅多にないが)24で快勝したときに、息子にその棋譜を自慢するが、「まだ甘い。厳しさが足りない」とたいてい指摘されてしまう。確かに、緩手を数発放ってしまったせいで、一手差で負けてしまうことが多い。その紙一重の闘いを制しなくては勝ち続けることは難しい。

自分の技術や構想をもっと磨いていくために、この本はしっかりと読み込んでいこう。これからも精進あるのみ、もっと頑張る。

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2017年2月20日 (月)

王将たちの謝肉祭/内田康夫

以前kondohさんからおすすめ頂いた本を読了しました。

浅見光彦シリーズで有名な内田康夫先生が1986年に書き下ろした将棋ミステリーの「王将たちの謝肉祭」です。いちおう犯人捜しの推理小説です。
登場人物のほとんどにモデルの棋士がおり、性格や気質もたぶんその通りなんだろうとニヤニヤしながら読めた、笑。また将棋界の内情(名人戦の取り扱いとか段位の認定とか)を描いているところもおもしろかった。

最初に登場した女流棋士が主人公かと思いきや、途中から天才のアマ棋士が出てきて、彼女と関わりながら、プロ棋士をどんどん負かしていく。この辺からだんだんミステリーというよりは将棋小説にシフトしていく。このままエンディングに進むと思いきや、いよいよ真打の升田幸三をモデルにした主人公が活躍して大円団を迎える。新旧交代のクライマックスのシーンでは感動して泣けた。いつの間にかおれも、升田ファンになってしまっていたのだ。

この本は推理小説のスタイルを借りた、作者による升田先生へのラブレター小説だったのである。(最後に犯人は捕まるが、もうどうでもよくなった)

こんなおもしろい本を紹介して頂き、ありがとうございました。
すでに絶版のようですが、amazonの中古では、安く買えます。

PS/唯一、実名で登場する、これからの将棋界を担う新人棋士が最後にちょっとだけ出てくるが、これは作者の先見の明を証明したものでした、すごい!

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2017年1月28日 (土)

「永遠の一手」を改めて読みました。

週間チャンピオン誌で連載されていた「永遠の一手~2030年、コンピューター将棋に挑む~」(秋田書店)が上下2巻のコミックになりましたので、再読しました。

このマンガが雑誌で連載されている頃は、名人とコンピューターが戦ったらどちらが強いのか、羽生さんならまだ勝てるのではないかという期待感もあったと思う。しかし、ジャンルは違えど、まだまだ解明されていないことが多いと言われていた、最後の砦として残っていた囲碁においてAlphaGoがイ・セドルを破ったことで人工知能の進化の早さを目の当たりにしては、勝負の点ではもう興味がなくなっている。

さらに、第三者委員会の報告書で知ったことだが、「棋士の多くは将棋ソフトを使用して、公式戦の準備や対局終了後の分析等に用いている」とあるように、プロ棋士が日頃の研究においてソフトを当たり前のように使用している現状では、コンピューター将棋とプロ棋士の対戦の意義もなくなっている。(研究にソフトを使っているのは、少数派だと思っていたのだ)。

「永遠の一手」は、将棋界がこれからも発展するようにと願いを込めて、人間賛歌的なエンディングで終わりましたが、実際の将棋界はこれからどのようにコンピューター将棋と付き合っていくのでしょうか。
今春、天彦名人とポナンザの電王戦が決定しているが、勝っても負けてもポナンザに名誉九段を認定して、この棋戦を終了してもいいのではないかと思うのだが、いかがでしょうか。

原作者の伊藤さんは後書きで「人間が機械に頭を下げたとき、コンピューター将棋も大きな転換期を迎えたと思います」とこれまで気にも留めなかったことを指摘しています。研究者の視点から、他にも示唆に富む意見が多くありますので、後書きもご一読下さい。


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2017年1月22日 (日)

山田眞山/沖縄絵物語

今日は将棋のお話ではありません。
探していた本を海外の古書店で見つけて購入しました。郷土の芸術家の山田眞山の1952年に出版された画集です。高かったけど、直筆サイン入りだったのでうれしい。

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そこに描かれているのは、琉球の歴史や風景、風俗です。これらはアメリカ占領軍の新聞のための挿絵として氏の記憶をたどりつつ描かれたものでした。ここには琉球のかつての姿があります。

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地元では平和記念像の制作者として有名です。二度と戦争を繰り返してならないと平和への悲願をこめてこれが製作されました。沖縄にいらしたときにはお立ち寄り下さい。

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2017年1月 6日 (金)

将棋・詰みの基本手筋/北浜健介

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将棋・詰みの基本手筋/北浜健介

あさっては新春将棋大会です。お勉強の時間もあまりなくて、焦ってしまう。
年末に買った「将棋・詰みの基本手筋/北浜健介(マイナビ)」で、詰み手順を一生懸命覚えていますが、寝転がって読んではすぐに忘れてしまう。
問題図を盤に並べて何回も同じ手順を繰り返して、指に染みこませないと覚えきれない初老なのである、嗚呼。

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まだ半分も読んでいないけど、知らない手筋だらけで驚きと感動の連続なのだ。実戦で詰みの直前の局面までいける将棋はあまりないので、まだこのような本は必要ないと思っていたが、実際のおれの将棋はもったいない見逃しが多かったということが分かった。
これからは、びしっと詰ませたいね、笑。

あさってまでに全部読み終わりそうにないけど、1ページでも多く読んで、大会に出るのだ! それでは、勉強に戻ります。

2016年12月 3日 (土)

棋士という人生/大崎善生・編

映画館で「聖の青春」を見ての帰りに書店で大崎善生の「棋士という人生(新潮文庫)」を買いました。これは過去に作家や棋士自らが書いた将棋に関するエッセイを大崎さんが選んでまとめたものです。

この本を読んで、興味をもった棋士が芹沢博文です。1987年に51歳で現役のまま死去していますが、エッセイストやタレント、歌手としても活躍していたA級八段の実力者ということです。歯に衣着せぬ発言で人気を集めていたそうですが、恥ずかしながらお名前すら知りませんでした。自称”ろくでなし”の破滅型の性格だったようですが。。。

ご本人が書いた「忘れ得ぬひと、思い出のひと」で、ご自身の人生を振り返ったエッセイが収録されています。そのすぐ後に芹沢の師匠の高柳名誉九段の「愛弟子・芹沢博夫の死」と題した追悼文が掲載されており、ここで彼の人生の歩みを詳しく知ることができた。

もうひとつ、作家の色川武大の「男の花道」という追悼文も収録されており、ここでは彼の豪快というか横紙破りな武勇伝が描かれていました。

ネットで検索していたら、この本で書かれた以上の筆禍やトラブルがあったお方のようですが、いまの時代にはこういう棋士はもういませんね。こういう「棋士という人生」の選択もあったんだということで、ちょっと彼のことをいろいろ調べてみようと思う。

このエッセイ集は26の短編で構成されており、割と読みやすかった。ただ、村上春樹のものは将棋のエッセイとは言えないと思ったが、あとがきでなぜに収録したかの理由が書いてあった。そういうことでしたか、笑。

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2016年11月19日 (土)

銀杏の駒音(第40号)/東京大学将棋部

東京大学将棋部とOB会が出版した「銀杏の駒音(第40号)」をあるつてから購入出来ました。先月、上京した際に寄ったアカシア書店で求めたものは1983年発行の第10号でしたので、継続して刊行されていたのですね、素晴らしい。

収録されているのは、平成27年度の東大将棋部の活動の記録です。総ページは236ページの大作です。全体の8割が去年の大会の様子を書いた自戦記で、残りは部員紹介と各大会の記録で構成されています。学生さんが参加したさまざまな大会の自戦記録はどれも読みごたえありました。

おれのブログでも大会における自戦記を局面図とともに掲載したいけど、まだ正確に再現できないのだなあ。大事なところで写真撮りたいが、やったら反則負けくらいそうだ。

以前、初段の認定にあたって、その棋力も必要だが、自分の指した将棋を最初から最後まで並べることができてその腕前だと聞いたことがある。自分の将棋はと言うと、20手目までは完璧だ。だが30数手あたりから相手の記憶も怪しくなり、お互いに黙り込む。級位者同士の対局はそんなもの。まだまだ有段者への道のりは遠い。
せめて投了図でも載せようかと思うが、それはあまりにも残念すぎて晒せない、笑。

さて、明日はこどもの国将棋大会です。今朝の天気はぐずついてはっきりしませんが、ピクニック日和に晴れるといいな。

Komaoto