謎の3手目▲5五角戦法
アイスをかじりながらネット対局していたときのこと。▲7六歩の初手に△8四歩と応じる。藤井名人のように後手番でも2手目は飛車先の歩を突くと決めているのだ。すると、相手はひょいと▲5五角と飛び出した。
10年将棋をやっているが、この手は初めてだ。さて、ここで△3四歩と角道を開けると▲2二角成△同銀となる(だろう)。ここから角換わりへ進みそうだが、振り飛車にするもしれない。序盤早々に角を交換して角の打ち込みに気を遣う将棋はあまり好きではない。▲5五角は奇をてらった一手に見えたが、なかなかどうして。
ということで△8五歩と伸ばしたら▲7五歩と反発された。▲8八銀か▲8八飛を予想していたので、研究将棋かなと緊張した。10分切れ負けなので考える時間もあまりない。7筋を突破されるのをびびって▲7二銀としたが、ここは▲5四歩か▲4二玉と指すべきだった(と、これを書きながら思う)。
相手は▲7四歩と指したので、△8六歩▲同歩△同飛▲8八銀△5四歩▲7七角△8四飛▲7三歩成△同銀▲8七歩で、いったん局面は落ち着いた。やれやれ。
▲7四歩の開戦を急がずに▲8八飛と向かい飛車に構えたら、どうだったか(激指先生に問うと、先手がプラスになる変化はなかった)。しかし大会だと目が慣れていない戦法をされると、どこかでポカしてしまいそう。
こういう自由な発想の指し方がまだあることが、新鮮だった。勝負はどうにか勝って、自分へのごほうびにアイスをもう1本。